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京都の鬼門を守り続ける鬼門封じの神さま

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せきざんぜんいん

赤山禅院

京都府京都市左京区

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赤山禅院は安慧が868年に円仁の遺言に沿って建立し、相応和尚が888年に再興した寺院です。円仁の京都御所の北東に京都の鬼門を封じ、京の街を守り続ける神様がおまつりされています。第3代天台座主となる円仁が中国へ留学した際に出会った神様・赤山大明神がおまつりされる赤山禅院の境内は、今もなお神と仏の世界が混在する日本古来の信仰空間が残されています。

巡りポイント

赤山禅院は、お寺でありながら赤山明神という神様を本尊としており、建築もほぼ神社であるという神仏習合の姿を色濃く残しています。赤山明神を本尊としているのは、慈覚大師円仁の赤山明神に対する深い感謝の気持ちによるものでした。 赤山明神をはじめとするたくさんの神仏がおりなす独自の世界へ歩みを進めましょう。

拝殿

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屋根の上で金色に光り輝く猿

拝殿の上には現在、信楽焼で造られた猿が乗っている。桓武天皇が都を京都に移したときの表鬼門にあたる位置が比叡山である。その比叡山を護っているのが日吉大社の神の大山咋神であり、猿の姿で天から降りてきたため、神の使いとして猿が祀られている。 拝殿の向かいにある猿小屋に、以前乗っていた猿が祀られている。昔はこの場所に本物の猿が入れられて祀られていた。
感想■猿が神楽鈴と御幣を持っている猿が上にいて、懸命に振っているようにみえてました。御幣や申が雷を意味しており、雷が重要である農工を主として来た人々にとって特に厚く信仰されていたと聞き、そこまで考えられていたことに驚きました。 拝殿の上に乗っている猿と以前拝殿の上に乗っていた猿が、向かい合って座っていました。新入りの猿に対して、古株の猿が手取り足取り丁寧に教えあっているようにみえ、かわいいと感じました。

本殿・赤山明神

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寺院でありながら神を本尊として祀る本殿

赤山明神は中国山東省の泰山で祀られていた万物の寿命・運命を司る神で、陰陽道の始祖とされるとともに道鏡の泰山府君とも同一視されている。円仁がに渡ったときは、中国で『会昌の廃仏』が行われていたため、はじめは陸に上がることもできなかった。それを支援してくれたのが赤山法華院であり、円仁が帰る際にもお寺が燃やされていた中で、円仁の帰国の支援も行ってくれた。円仁は帰国の際に安全の祈願を赤山明神に祈るとともに、日本でお祀りすることを約束しており、それをお祀りしたのが赤山禅院である。そのため寺院でありながら神社同様の建築が用いられており、日吉大社と同じ大工による建築で、造りも共通している。

感想■赤山禅院の建築をみると神社の建築の本堂で、このような寺院もあるのだと驚きました。円仁さんが赤山明神をお祀りしている理由を聞いて、赤山明神さんが救ってくださったという強い感謝の気持ちと、この神様だったら平安京のみなさまを救っていってくれるという思いから大切にお祀りされているのだと感じました。

地蔵堂

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赤山明神のもう一つの姿を祀る

赤山明神は泰山府君であるとされ、閻魔の横で閻魔帳を広げている姿をあらわされていることが多い。それは地獄の世界の十人の裁判官のうちの一人であるとされているためである。これらの裁判官の本当の姿は地蔵菩薩であるという考え方があり、本地堂として地蔵菩薩を祀っている。
感想■泰山府君の仏の姿が地蔵菩薩であるということを聞きました。このお堂に安置されている地蔵菩薩をみると優しく微笑んでいるようでした。厳しさと優しさを持って導いているのだと感じました。

雲母不動堂

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雲母坂近くの雲母寺を移した不動堂

元は修学院離宮の近くにあった雲母寺のお堂を、明治時代に移したものである。本尊は不動明王で、御開帳は1月1日から5日までである。またその周りにもでさまざまな不動明王像を祀っている。お堂の蟇股には十二支の彫刻が施されている。
感想■お堂に入ったときは午前中に護摩を焚いていたため、まだお堂の中に熱を感じることができました。一週間護摩を焚くこともあるそうです。お堂の中が真っ黒であるのは、護摩の煤によるものであることを聞き、長い間祈祷が行われてきた積み重ねが現われているのだと感じました。

report

学生レポート

奈良大学3年

ご訪問を終えて

赤山禅院は、円仁の遺言にあった赤山明神をまつることから創建されたそうです。他の寺院ではみられない神社建築の本堂に丁寧に安置されていることからも、円仁の赤山明神をおまつりしたいという思いとそれに対する弟子たちの思いがこの寺院に溢れており、自然と感謝したくなる思いにさせる寺院であると感じました。

history

ご由緒

平安時代の仁和四年(888)、天台座主安慧が円仁の遺言によって創建されたとされる。 陰陽道の泰山府君祭の流行により疫病や厄除けの神として信仰を集める。 江戸時代には商売の神としても崇敬されるようになる。

info

参拝情報

名称
赤山禅院
(せきざんぜんいん)
所在地
京都府京都市左京区修学院開根坊町18
googleMAP
参拝時間
9:00~16:30
参拝料金
無料(自由拝観)
宗派
天台宗
宝物殿等
要確認
アクセス
叡山電車「修学院駅」から徒歩20分
駐車場
なし(公共交通機関をご利用ください)
Webサイト
https://rakuhoku-sekizanzenin.org/
備考
紹介映像「比叡山麓のお寺を巡る(東光寺:最初~、赤山禅院:7分26秒~)」
https://www.youtube.com/watch?v=REqKiXMg1h4

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