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まんしゅいんもんぜき
曼殊院門跡
京都府京都市左京区
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天台五箇室門跡の一つである曼殊院は桂離宮を造営した八条宮智仁親王の第二皇子、
良尚法親王によって現在の寺観が整えられたため、桂離宮と同様
の数寄屋風書院造の建造物が残り、「小さな桂離宮」と称されています。
江戸初期の宮廷文化を象徴する上品な空間が広がります。
巡りポイント
曼殊院には数寄屋造の書院をはじめ、江戸時代前期の皇族、八条宮家が育んだ豊かな宮廷文化が残されています。
当時の美意識は現代に生きる我々にも響くものも少なくありません。
400年前にタイムスリップした気持ちで、当時の文化に触れてみましょう。
書院(国指定重要文化財)
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数寄屋造の貴重な遺構
数寄屋とは茶室を意味し、茶室の様式を取り入れた住宅建築様式を数寄屋造と呼ぶ。
畳敷きの床、丸太を用いた柱、唐紙や色のついた土壁、水墨画の障壁画、下向きに反る起こり屋根などが特徴的である。
感想■曼殊院には数少ない数寄屋造の建築が残されていました。富士山の形をした釘隠しや卍崩しの欄間彫刻、オレンジ色をした土壁など、他のお寺の建物では見られない特徴が多く、現代人の感性にも響く小粋な空間が楽しめます。
宸殿
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150年ぶりに復活した曼殊院の祈りの空間
歴代天皇・皇族の位牌を祀る宸殿は門跡寺院の中心的なお堂。
明治時代に失われたが、令和の時代に150年ぶりに復興された。
重要文化財の阿弥陀如来、元三大師像など多くの仏像も祀っている。
感想■宸殿の再興は曼殊院にとっての悲願であったそうです。
歴代天皇のお位牌や多くの仏様も祀られていて、この建物から曼殊院の信仰の歴史の新たな一ページが始まります。
八窓軒(国指定重要文化財)
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高貴な人々をもてなしてきた茶室
京都三名席の一つにも数えられる茶室で、遠州好みと伝わる。
名前の通り八つの窓がついており、中でも天井にある「月見の窓」と、虹のような光が映る「虹の窓」が著名である。
感想■光のあたる壁にだけ黒い色を塗っているなど、来客をもてなすための工夫が随所に施されており、「おもてなし」の精神を感じました。
当時の文化人が楽しんだ空間に入ることができて感動です。
寺伝では平安時代初期の延暦年間、伝教大師最澄が比叡山に一字を創建したのが起源。
平安時代中期の天暦年間、菅原家出身の是算国師の時代、北野天満宮が創建されると、別当職に補され、明治維新まで代々、曼殊院が北野別当職を歴任。
平安時代後期の天仁年間、北野天満宮の管理のために北山に別院が設けられる。
明暦二年(1656)、桂離宮を造営した八条宮智仁親王の第二皇子良尚法親王が入寺し、現在の地に堂宇が築かれる。